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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁

青空文庫

急ぎ地球から引上げろ! とでも、おっしゃって下さい。このままでは、我々の火星まで乗って帰る宇宙艇が、全滅してしまいます」

参謀の声は恐しさにふるえていた。

「うーん、こいつはよわった。敵のやつ、蒸発ガスを砲弾にこめて砲撃して来たんだな。こっちにゆだんがあった。おい、逃出すことよりは、敵の砲兵陣地を探しあてることだ。早くいって、この砲弾を撃出している陣地を探して来い」

「敵の砲兵陣地ですか。へーい」

一度言出したら引かない丸木だった。それを心得ているから、参謀の一人は駈出していった。観測台のある宇宙艇のところへいって、人間隊の砲兵陣地を探させるためだった。

「参謀、よくわかりません。山のかげになっていて、陣地など見えはしません」

「そうか、山のかげになっとるか。それは困ったなあ。なんとかして知る方法はないか」

「さあ、困りましたな」

火星兵団は、めずらしく負け色である。

観測台のある宇宙艇の下で、参謀と観測兵とが押問答をしている時、ばたばたと音がして、また二名の火星人がかけつけて来た。

「おい、兵団長が返事を待っておられるではないか。どうしたんだ。人間隊の砲兵陣地がある場所は?」