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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁
「ああ、これか」
博士は、うなずいた。円い窓に、一つの奇妙な顔がのぞいている。それは、丸木のほんとうの顔だった。つまり耐圧服をぬいで、素顔をみせているのであった。奇妙な火星人の顔であった。
眼は大きく、くちばしのようなものがとび出し、ひたいのところからは、触角のようなものがぶらさがっている。丸木は火星人としては、かなりの年寄だ。
宇宙艇の窓から、丸木の目が、あやしくうごく。くちばしが、ぶるぶると、ふるえるところまでが、よく見える。
「なにか、しゃべっているのだな」
と、博士は、宇宙艇の丸窓を大うつしにうつし出しているテレビジョンを見て、言うのであった。
博士は手をのばして、配電盤上のスイッチを、ぴちんと入れた。
すると、天井につってある高声器から、いきなり異様な声がとび出した。
「おい、蟻田。やっと、受信をはじめたか。あいかわらず、あたまのわるい奴だ」
どくづいているその声は、丸木の声であった。
博士も、負けてはいない。
「おい、丸木。われわれ地球人類が、いかにつよいかということを、もう十分、さとったであろう。このへんで降参したがいい」
「なにを、蟻田め、それは、こっちで言うことだ。