輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁

青空文庫

お月さまが二つあったり、それがたがいに反対にまわったり、それから一方のがのろのろしていて、他方のがかけ足で三回もまわったり、ああ、ぼくらの地球とは、まるで違うのですねえ」

千二が、目をまるくして火星の月をみていると、その二つの月は、ぐんぐん近づいて衝突しそうに見えた。

「あっ、お月さまの衝突だ!」

千二は、思わず、そう叫んだ。火星の二つの月が、反対の方向からだんだん近づいて、衝突するかのように見えたのである。

「大丈夫。衝突なんかしないよ。地球とモロー彗星の場合とちがうのだ」

新田先生はそう言ったが、千二が見ていると、たしかにその通り、衝突すると見えた二つの月は、いつの間にか左右にわかれ、今度は、少しずつ離れだした。

「なるほど、衝突はしなかったですね」

千二は、かんしんして言った。

「地球とモロー彗星も、あのように、うまく衝突しないで、すれちがえばいいのだが……」

と、新田先生は、しみじみと言った。どうも先生の頭には、いつも地球のことが、こびりついているようであった。

操縦室では、蟻田博士が、ロロ公爵とルル公爵に対し、熱心に話を続けている。

「……それじゃ、やっぱり、カリンの岬に大空艇を着けますかね」