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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁

青空文庫

あの呪文はどういうのであったかしら。

千二は、はじめてそれを聞いた時、たいへんむずかしい呪文だと思ったが、博士から、いくどもそれを聞いているうちに、なんだかおもしろい口調なものだから、口の中でくりかえしているうちに、おぼえてしまったのである。

ロラロラロラ、リリリルロ、ロルロルレ。

たしか、この通りであった。

千二は砂浜に立ち、岩に向かって、

「ええと、ロラロラロラ、リリリルロ、ロルロルレ」

と、叫んだ。

さあ、岩山の入口が開くかと、千二は目を皿のようにして岩山をながめまわしたが、あてがはずれて、岩山はもとのままであった。

「だめだねえ」

と千二は言ったが、まだ失望するのは早いと思い、またその岩山をのぼりはじめた。

千二は、岩山のてっぺんにのぼって、そこでもう一度呪文をとなえてみた。

「ロラロラロラ、リリリルロ、ロルロルレ。さあ、どうだ」

呪文のききめはあったかどうかと、千二は耳をすました。すると、岩の中から、ごうごうという機械がまわるような音が聞えだしたではないか。

「あ、何かはじまったぞ」

と、千二は、岩の上に腹ばいとなり、岩の中から聞える音が一体何の音であるか、それをたしかめにかかった。