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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁

青空文庫

「蟻田博士。ほんとうにそんな恐しい時が来ますか」

「もちろん来るさ」

「ああ、なんとかしてその大衝突を、防ぐことは出来ないものでしょうか。だって、余りにも悲惨です」

「相手は、地球だのモロー彗星だ。その大衝突を防ぐことは、とても出来ない相談だ。そんな大きな物体を、右とか左とかに動かす力を、人間が持っていないことは、お前もよく知っているだろう」

「それにしても、それでは、出来事が余りに悲惨です。歴史も、文化も、みんな煙と化して、なくなってしまうのです」

「仕方がないよ。人間の力は、とても自然の力には及ばない。それともお前は、人間が、そんなえらい生きものだと思っているかね。列車を走らせたり、ラジオで通信したり、戦車を千台も並べて突撃させたりは出来るだろうが、宇宙にみなぎる力に比べれば、そんなことは、ほんのちっぽけな力さ」

なるほど、大宇宙の中で、地球とモロー彗星とがぶつかるその大きな力に比べると、大砲の威力も、爆弾の破壊力も、まるで大男に蚤が食いついた程の力にも値しないことは、よくわかる。新田先生は、もうその後を尋ねる元気もなくなった。

「どうだ、新田。いよいよ地球の文明も、これでおしまいになるよ。