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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(九)不死の霊薬(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 144,106 字 · 292 頁

青空文庫

あれは見栄を張って、チョイと言ってみただけの話さ。丑松の野郎は喧嘩兇状と、博奕兇状と二つも持っているというから、負けているのが癪にさわったんだ」

この調子ですから、平次も手の付けようがありません。

「親分、屑屋の火鉢の中から、小判で三両出て来ましたぜ」

ガラッ八が飛んで来ました。

「どれ、見せろ、――なるほど、吹き立ての小判が三枚だ、これはどこから出した」

「国を出る時から、万一の用意に持っているんだ。お袋の形見だ」

と清吉。

「嘘をつけ、あとの二百九十七両はどこへやった」

「知らねえ知らねえ、そんな事を知るものか」

「いや、知らないとは言わさない、――昨夜だって、三間とは離れないお勝手から庖丁を持出されて、ドブ板の上で人殺しのあったのを知らなかったはずはない」

平次は容赦もなくグングンと突っ込んで行きました。

「自慢じゃねえが、俺は一杯飲んで寝ると、死んだも同様だ――飲まない晩の事なら、そのかわり何でも知っている。飴屋の丑松の野郎が、木更津へ行ったと言い触らして、賭場で夜を更かして帰っちゃ、お秋を誘い出したことまで――」

「待て待て、それは本当か清吉」

「本当も嘘もねえ。