Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Read 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) by 国枝 史郎 (くにえだしろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 195,479 characters · 394 screens

Aozora Bunko

真の目的

平左衛門と舞二郎、成長した陰間の金弥まで、声もなく奥の間に坐っていたが、

「広太郎殿、よい知恵を」

いつも沈着の平左衛門が、まずオロオロといったものである。

「お聞かせくだされ、どういう事情?」

「こうでござる」と舞二郎、沈痛の口調で語りだした。

真の目的

「実は人攫い事件以来、お京、憂鬱になりましてな、ものさえろくろく申しません。恐ろしい災難にあった者が、時々落ち入る憂鬱性、まずそれだろうとは存じましたが、うっちゃって置いては、病気にもなろうと、努めて心を引き立てるように、いろいろ注意を加えましたが、どうも一向きき目がない。そこで本日無理に勧め、小間使いお常に供をさせ、浅草へ遊びにやりましてござる。夕方になっても帰ってこない。どうした事かと案じていると、お常一人がひともし頃に、泣き込んできたではございませんか。どうしたときくとお嬢様が、人さらいにさらわれたとこう申すので。どこでさらわれた、どうして攫われた、さらった武士はどんな人相かと、拙者たたみかけてききますと、場所は浅草の河喜という料亭。さらった武士は四十格好の、あごひげの濃い、眉の太い、立派なよそおいをしたさむらいで、なんと不思議ではございませんか、このようにいったと申しますことで、『拙者は築土新吾といい、袴氏とは年来の懇意、先ほどよりして河喜の二階で、