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やまうらきよまろ

山浦清麿

吉川 英治

Read 山浦清麿 (やまうらきよまろ) by 吉川 英治 (よしかわえいじ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 45,573 characters · 91 screens

Aozora Bunko

両作・川中島

一

『なに、其方も来る? よかろうとも。家中に限るという規則はない。直胤一門の方では、むしろ一人でも大勢に見てもらいたがっている程だからな』

『では、他ながら、お供として』

『何を憚ることがある。山浦真雄の弟として、威張って来い、大手を振って従いて来い』

両作・川中島

一

長国寺の広い境内は人で埋っていた。

然し皆、武士ばかりだし――厳かな刀試しなので、自然、見る者も立会い人も、静粛だった。

据斬、試し物目録

一 陣笠、厚味三分七厘。お武具方御不用物。

一 四分一鍔、厚サ一分二リン透シ彫

一 俵菰二枚たばね。五寸廻シ青竹入

一 鹿の角三股

一 鉄砂入り混粘張り陣笠。

一 古革銅、倉田猪之助所持。先祖大坂陣ノ節、着用ノ品。

一 兜。柘植嘉兵衛所持。重量七百五拾匁。八幡座鉄厚ミ一分余。古作、鍛エ宜シ。

こう、墨黒々と書いた貼紙の立て板が、どこからも眼につく幕の前に建てられてあった。

――見ると今。

選ばれた斬り人の一名が、業物をふり被って、土壇の上の干藁を斬っていた。

『この通り!』

藁十本ばかり残って、見事に斬れた。

斬り人は、使った刀を翳して、

『直胤の作。刃こぼれ、曲がりなし』