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しんけいかさねがふち
真景累ヶ淵
三遊亭 円朝
Read 真景累ヶ淵 (しんけいかさねがふち) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 214,332 characters · 426 screens
中から面倒を見て遣ったのに」
せな「アレまア、何て云うたろうか、よウお累様ア云ったか」
三「皆な云った」
せな「アレまア、汝せえ云わなければ知れる気遣えねえから云うじゃアねえよと、己を口止して、自分からおッ饒舌るって、何てえこった」
三「皆ないいな、有体に云いナ」
せな「有体ッたって別に無えだ、墓参りに行って年頃二十二三になる好い男が来て居て、お前さん何処の者だと云ったら江戸の者だと云って、近処に居る者だがお墓参りして無尽鬮引の呪えにするって、エー、雨降って来たから傘借りてお累さんと二人手え引きながら帰って来て、お累さんが云うにゃア、おせな彼様な好い男は無いやア、彼様な柔しげな人はねえ、己がに亭主を持たせるなれば彼ア云う人を亭主に持度いと云って、内所で云う事が有ったけえ、其の中に火傷してからもう駄目だ彼の人に逢いたくもこんな顔になっては駄目だって、それから飯も喰えねえだ」
三「然うか何うも訝しいと思った、様子がナ、汝に云われて漸く分った」
せな「あれ、横着者め、お累様云わねえのか」
三「なにお累が云うものか」
せな「彼だアもの、累も云ったから汝も云えってえ、己に云わして己云ったで事が分ったてえ、そんな事がある