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しんけいかさねがふち
真景累ヶ淵
三遊亭 円朝
Read 真景累ヶ淵 (しんけいかさねがふち) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 214,332 characters · 426 screens
処、甚藏が絹川べりで鉄砲で撃殺されているというのを村の人達が聞込んで、アヽ是からは安心だ、甚藏が死ねば村の者が助かるまでよと歓び、其の儘名主様へ届けて法蔵寺に葬ったが、投込み同様、生きている中の悪事の罰で、勿論悪徒ですから誰の所業と詮議して呉れる者も有りません。新吉お賤の逃去りましたのは固より不義淫奔をしていて名主様が没ると、自分達は衣類や手廻りの小道具何や彼やを盗んでいなく成ったに相違ない。彼は素より浮気をしていた者の駈落だから左もあるべしと、是も尋ねる者もないので何事も有りませんが、名主惣右衞門の変死は誰有って知る者は無い。肝腎の知っている甚藏が殺されましたから、惣右衞門は全く病死したのだと心得て居りますが、中には疑がっている者も有りまして、様々いうが、マア名主の跡目は忰惣次郎、誠に柔和温順の人でお父さんは道楽のみを致しましたが、それには引きかえ惣次郎は堅くって内気ですから他に出たことも無い人でございますが、或時村の友達に誘われまして水街道へ参って、麹屋という家で一猪口やりました、其の時、酌に出た婦人が名をお隅と申しまして、齢は廿歳ですが誠に人柄の好い大人しやかの婦人でございます。