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しんけいかさねがふち
真景累ヶ淵
三遊亭 円朝
Read 真景累ヶ淵 (しんけいかさねがふち) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 214,332 characters · 426 screens
久「ようございますか」
新「宜いからお出でなさい」
と下心があると見え、お久の手を取って五目鮨へ引張り込むと、鮨屋でもさしで来たから訝しいと思って、
鮨「いらっしゃい、お二階へ/\、あの四畳半がいゝよ」
と云うのでとん/\/\/\と上って見ると、天井が低くって立っては歩かれません。
新「何だか極りが悪うございますね」
久「私は何うも思いません、お前さんと差向いでお茶を一つ頂く事も出来ぬと思って居ましたが、今夜は嬉しゅうございますよ」
新「調子のいゝことを」
女「誠に今日はお生憎様、握鮓ばかりで何にも出来ません、お吸物も、なんでございます、詰らない種でございますから、海苔でも焼いて上げましょうか」
新「あゝ海苔で、吸物は何か一寸見計って、あとは握鮓がいゝ、おい/\、お酒は、お前いけないねえ、しかし極りが悪いから、沢山は飲みませんが、五勺ばかり味醂でも何でも」
女「畏まりました、御用がありましたらお呼びなすって、此処は誠に暗うございますが」
新「何ようございます、其処をぴったり〆めて」
女「ハイ御用があったらお手を、此の開きは内から鎖鑰が掛りますから」