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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Read 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 160,770 characters · 322 screens
さすがの中村警部にも、それは、想像がつかないのでした。
中村警部のはからいで、その夜から、数名の刑事が、高橋さんの家のまわりを、たえず見はってくれることになり、賢二少年はしばらく学校をやすんで、うちにとじこもっていることにしましたが、なにしろ、あいてはおばけみたいなやつですから、ゆだんはなりません。
事件のあったあくる日の午後、壮一少年は、学校から帰ると、おとうさんの部屋に行って、相談をもちかけました。
「おとうさん、ぼく考えてみたんだけど、こういう事件は、やっぱり、明智小五郎探偵にたのんだほうがいいんじゃないでしょうか。中村警部もえらいけど、明智探偵はもっとえらいんでしょう。」
おとうさんは、しばらく考えたあとで、
「うん、それもいいだろう。それじゃ、わたしが明智事務所へ電話をかけて、つごうを聞いたうえで、広田をつかいにやることにしよう。広田なら、わたしたちよりも、よく事情を知っているんだからね。」
といって、さっそく電話をかけましたが、明智探偵は、ちょうど事務所にいて、午後四時ごろに来てくれという返事でした。
時間を見はからって、広田は自動車にのって、千代田区の明智事務所をたずねました。