Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
シュトラールエック Strahlegg
霧はますます濃くなってくる、氷河をはなれると、がらがらの岩の間を登ったが、その大小に錯雑した、岩の透きまに獅噛みついた、サクシフラガ Saxifraga の、星のような花をまたいで、十五分も登ると、立派な小屋の裏手に出た。シュトラールエックの登山小屋である。
シュトラールエック Strahlegg
シュワルツエックを発ったのが、一時十分前であったから、ここまでは、ざっと一時間しかかからない。小屋に這入ると、何より先きに、着かえを取り出して、汗にぬれた下着をぬぎ更えた。霧は絶えまなく小屋を包んで、小さな二重窓からは、真白にただようものの外は、何も見えない。フォイツが床板を開けて、縁の下の薪小屋から、大束の薪を持って来る間に、ヘッスラーは、テイブルの上に、腸詰や冷肉を並べて、御茶の仕度に取りかかった、肉で御茶を飲んでも、山なればこそ腹に耐えない。
室は、二つのストーヴを真中にして、広さは十畳もあろうか、大きなテイブルが二脚、板張りの壁の下には、腰掛が取りつけてある、二重戸の入口を、岩の上に下りると、シュトラールエックの氷からしぼれる水が、池のようにたたえている。