Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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スウィスにっき

スウィス日記

辻村 伊助

Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme

Aozora Bunko

宴会は一時間ばかりできり上げて、いよいよ雪車に乗る。はじめは静かに辷った、中程はいささか痛快過ぎた、そしてだんだん急になって、クレヴァースが方々に口を開いている間を縫って、ユンクフラウ・フィルンの上に飛び降りた時分には、よせばよかったと思い初めた。速度はますます加わって、止めようったってどうしようもない、粉雪が全身にふりかかって、三人とも彫刻のようになった。グレッチェル・グラスも凍りついて、もう何にも見えない。フィルンの上の小屋で、盛んにブラボーを叫んでおだててるのに気がついた時は、いつの間にか傾斜のゆるい雪の上に止って、雪だらけなグラスを拭いて、けそけそと廻りを見まわした時であった。

小屋に入ってガイドと三人、またあらためて飲みなおす、そして杯をあげてプロジットを叫んだ、シュトイリの胴間声が、ずんど抜けに小屋の中に響きわたる、折りから御着きの見物は、あきれかえって感心している。

二時三十五分の電車で、シュトイリと一所に下山する。ガイドの賃金は、小屋からユンクフラウまで往復四十フラン、トレーガーに三十フランで、メョンヒへも同じであった、それはいいとして、少々驚ろいたのは小屋の払いである、二晩泊って二百フランばかり取られた、両方を合わせて、これに小屋までの電車賃を加えると、かれこれ四百フランに近い。