Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ごべんのつばき
五瓣の椿
山本 周五郎
Lesen Sie 五瓣の椿 (ごべんのつばき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.721 Zeichen · 296 Bildschirme
おりうはながし眼をくれた、「あら、そうかしら」
「派手なしょうばいだから金が要ります、恥ずかしいことを云うようだが、着る物や身に付ける物、なかまのつきあいもあるし、芝居へ出るにしたって表方、裏方、道具方なんぞにつけ届けをしなければならない、たとえば」彼はもの悲しげに云った、「そのつけ届けが足りなかったばかりに、出語り山台が崩れて、けがをした太夫もいるくらいです」
「それでむさし屋のおかみさんなんぞも、お金だけがめあてで逢っていたのね」
「もちろんですよ」彼は唾をのんだ、「貴女は御存じないだろうけれど、あの女はたいへんな浮気者で、私のほかに男が幾人いたか知れやあしません、尤も、――御亭主という人が癆病みで、陰気な、味もそっけもない人だっていうことだから」
「注ぎましょう」おりうは徳利を取った、「飲みながらお話しなさいな」
蝶太夫は盃を持った、「ほかに話すことなんかありゃしません、むさし屋の御亭主は血を吐きながら、ごしんぞといっしょに自火で焼け死んだそうだが、金のあるに任せて勝手なことばかりしたから、罰が当ったようなもんでしょう」
「もっとお重ねなさいな」
「因果というものはあるもんだ」