Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme
『結構ですな』
『少しも結構じゃありません。なまじ、女子大など出て華族様のところで家庭教師などやっているものですから気位ばかり高くて――その上に別嬪という方じゃありませんから、これまで二、三話があったのですけれど、いつも鶴亀や、になりませんでした』
『そんな立派な学歴や、職業を持っていなさるのですから、どこにでもご縁がありそうですがな――写真でもありましたら預かって置けば、思い当たったところへ話をはじめてみることもできようと思いますが』
私は、森山さんの家へ二、三年続けて遊びにくるが、妹さんを一度も見なかったのは、いまの話のような次第で、東京にばかりいて田舎はきらいだ、というのであったからである。
『ちょうど、いま生憎こちらへきている写真がありませんから、東京へ言ってやって取り寄せておきます。こんなお願いをしてすみませんね』
『さ、私に縁談ばなしというのが、やれるかどうか――とにかく、この次くるまでに取り寄せておいてくだされば、心当たりがあった時にお役に立ちましょうから』
と、言ったけれど、別段私にこれという心当たりがあった訳ではないのである。もう、私は眠くなった。