Japanische Klassiker mit Furigana
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme
そんなことはどうでもいいが、高田は身のほどを知っている。百姓議員だという自覚をもって百姓議員で押し通し、農村問題一点張りでやってきて、とうとう偉くなった。へたに当世向きのことを喋りたがらぬところに、見どころがある。産業問題の質問などというのは、甚だ派手でない。しかし、聞いていると高田の言説にはなかなか滋味がある。無機肥料には価格統制をやったが、有機に価格統制をやらぬのはどういうわけであるかとか、家鶏や豚の飼料まで心配するのは高田でなければやれないところだ。
最後に農業資材確保のことで藤原銀次郎をでかい声でおどかした。おどかされると藤原はひょこひょこと演壇へ出てきて、ぺこりとお辞儀をした。これが、きょうの第一等の余興であった。高田は、一種の風格を持っていて面白い。
高田に答えたのが、島田俊雄だ。この人間の態度と答弁が、最も要領を得ていると思った。百戦錬磨の功がある。米価は今後決して引き上げないと、きっぱりいってのけた。ほかの大臣は、何事も口の先でごにゃごにゃと国民に分からせないようにいっているけれど、島田は国民の気持ちのあるところを、しっかり掴んでいる。