Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
お礼をお言いよ、こっちへ来て、お礼をさ」
「よせよせ、往来中でそんなペコペコをくり返すのは。しかし、棺桶一ツだけでは始まるまい、雑費はあるのか」
「とんでもない。棺桶にさえ、途方に暮れていたところ、お供えのお団子や煮しめ一つ買うお金さえも、じつはもう……」
「ないのか。じゃあ仕方がない。これで万端をすますがいい」
宋江は、持ち合せの銀子二枚を与えて立ち去った。
歓喜した婆さん二人は、眼でも眩したようにチョコチョコ露地の横丁へ走り込んだ。そこの露地からは、翌日葬式が出た。また数日おいて、王婆さんは饅頭を持って、宋押司の自宅へお礼に行って戻って来た。
「世間もひろいが、まア、あんないい人って見たことないね」
――王婆さんは、賞めちぎるまいことか。そのあげくに「……行ってみたら、ご家族はみんな宋家村においてあって、この町では、まるで書生さん同様な下宿暮らしの独り者さ。それでいて、人の貧苦はよく見てやるんだから、全く感心しちゃったね、出来ない芸だよ」
「あたしにとッても大恩人さ」と、閻婆も負けずに褒めたたえた。そして、苦み走った好い男だの、横顔の容子がいいのと、男振りの品さだめまでしたあげく、