Japanische Klassiker mit Furigana
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Lesen Sie 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 240.656 Zeichen · 478 Bildschirme
早々江戸に帰って上申しませい」
嚇怒してこれを斥けたために、事はさらに大きな波紋を起して、竜造寺長門の言を尤も至極となす者、断じて許すべからず厳罰に処すべしと憤激する者、二派に分れて揉みに揉んだ結果、遂に厳罰派が勝を制して、八千石に削られた秩禄をさらに半分の四千石に減らされた上、神君家康公以来の客分という待遇も、ついに停止の憂き目に会ったのでした。反逆児といえば反逆児、風雲児といえば風雲児と言うに憚らないその竜造寺長門守が、どうやら背後に糸を引いているらしいとあっては、主水之介、颯然として色めき立ったのは当然なことです。
「いかがでござります。道場に、どんなカラクリがあるか知らねえが、本当に、竜造寺のお殿様が黒幕にいらっしゃるとするなら、こいつも只の騒動じゃあるめえと存じますゆえ、万ガ一の場合の御用意に、二人三人御朋輩の御旗本衆をでも御連れなすった方がいいと思うんでごぜえます。およろしくばどこへなと御使いに参りますがいかがでごぜえます」
不安げに峠なしの権次が言ったのを、
「いや、参ろうぞ。参ろうぞ、独りで参ろうぞ。竜造寺長門守骨ある名物男ならば、早乙女主水之介の骨も一枚アバラのつもりじゃ。