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Japanische Klassiker mit Furigana

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はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

Lesen Sie 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 240.656 Zeichen · 478 Bildschirme

Aozora Bunko

「ほほう、なかなか洒落れた事を申しおるな。それで、わしに何をせよと申すのじゃ」

「知れたこっちゃござんせんか。あんまり可哀えそうだから、何とかしてあの若衆を救ってあげておくんなさいよ」

「迷惑な事になったものじゃな。どれどれ、では一見してつかわそう――」

一向に無感激な物腰で、ふところ手をやったままのっそり人垣の中へ這入ってゆくと、じろり中の様子を一瞥したようであったが、殆んどそれと同時です。にんめり微笑を見せると事もなげに言いました。

「折角じゃが、どうやらわしの助勢を待つ迄の事はなさそうじゃよ」

「なんでござんす! じゃ、殿様のお力でも、あの四人には敵わねえとおっしゃるんですかい」

「ではない、あの若者ひとりでも沢山すぎると申すのじゃ」

「冗談おっしゃいますなよ! 対手はあの通り強そうなのが四人も揃っているんだもの、どう見たって若衆に分があるたあ思えねえじゃござんせんか」

「それが大きな見当違いさ。ああしてぺこぺこ詑びてはいるが、あの眼の配り、腰の構えは、先ず免許皆伝も奥義以上の腕前かな。みていろ、今にあの若者が猛虎のように牙を出すから」

言うか言わないかの時でした。