Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひとうとうこうき

比島投降記

石川 欣一

Lesen Sie 比島投降記 (ひとうとうこうき) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.333 Zeichen · 134 Bildschirme

Aozora Bunko

SORRY ISHI!

SORRY ISHI!

二夜をすごした三日目の朝、我々はコレヒドールの横を走っていた。一行は海に馴れた上に、もうシナ海のうねりもないので元気になり、上陸の準備にかかった。マニラ湾には米国の艦船がいっぱいで、その中には砲を取外した日本の駆逐艦も五、六隻いた。軍艦旗はもちろん揚げていない。サイドに日の丸を描き、ローマ字で名前を大きく表示している。それから無数の沈没船!

港務所に近い桟橋を素通りして、LSTはトンドの岸に着いた。両方の船から次々と上陸するPWは、次々とトラックに乗って出て行った。アパリでは見たことのないMPやSPが、警備についていた。

B中尉からPW二十名残れという命令が出た。船内の使役である。曹長以下二十二名の一団が残ることになった。もとの分隊だか何だかで、二人だけ離れるのはいやだという。そんな風な旧組織は、捕虜になった時から全部解消しているのだが、これこれでと申出ると、B中尉は二人位多くてもいいよ、但し本当に働ける者でなくては困るといって許してくれた。

それから五日間、我々は防波堤外に仮泊して仕事をした。まずサックの石鹸洗いから始まり、甲板、ドアなどの錆を落して錆どめを塗り、上にペンキを塗ることなどが仕事だった。