Japanische Klassiker mit Furigana
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ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Lesen Sie 比島投降記 (ひとうとうこうき) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.333 Zeichen · 134 Bildschirme
N
もう一度あいたいと思う人々ばかりである。
N
Nはワシントンで新聞記者をしていた。といったところで、僅か六ヶ月のリポーター生活だから、僕が一九二〇年以来、たった一つの新聞社に働いているということは、驚くべき歴史的事実として彼の目に映じたらしい。二十五年間の出来ごとを、あれやこれやと興味をもって聞くのであったが、ある時「君は日本に帰ったら何をする気か」と質問した。「もし“毎日”〔新聞〕が爆撃でつぶされているか、あるいは女房や子供が死んでいるとしたら、僕は米国兵相手のバアを開くつもりだ。日本に来ることがあったら是非よって一杯やってくれないか」というと、「それはいい考えだ。君はグッド・リスナーだし、世間に関する経験も深い。日本にいるGIが淋しくなったりトラブルに陥ったりしたら、君はいい相談相手になるだろう」と笑っていたが、数日後、仕事が変って当分あえないから……と挨拶したあげく「僕はこの間いったことを取消す。君はバアの主人になるより、やはり新聞記者として日本の民主化に努める方が本当だ」と真顔になっていうのであった。Nは僕が収容所の中で日本の将校とほとんど接触せず、兵隊とばかり一緒にいるのを知って「君はアーニー・パイルみたいだ」