Japanische Klassiker mit Furigana
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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
Lesen Sie 江戸前の釣り (えどまえのつり) von 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.910 Zeichen · 214 Bildschirme
陸釣りにミミズ、海釣りにゴカイは何魚にも使うが、三十四年のハゼ釣りに、どうしたことかゴカイがとれない。台風のためであるとか、工場悪水のためであるとか、羽田で掘り子が工場へ苦情を申し込んだ。
ハゼ釣り乗り合いの舟代が三百円、餌代が三百円という法外な値あがりで、その代わり腕のよい女の掘り子は、一日千五百円ぐらいのかせぎをした。それで、代用餌としてキスに使うイトメやキジまで持って行った。
その前後から、ビニールの疑似餌がうまくできているが、やはり本物にはかなわない。おそくなって塩ミミズの塩女というのが出てきた。ぼくも使い、他人さまにもすすめたが、それほど遜色はなかった。このゴカイも、もとは相生橋の「トオバ」あたりでとれたが、近ごろではとれなくなった。
白ギスに使うイトメの爛熟してウミのようなドロドロしたのをバチが抜けるという。十月の御会式ボラの始まるころ、大潮の夜、葛西一帯の細でぬけるものだが、コブシ大ぐらいにかたまって水面へ出て、まるで花火のようにパーッと開いて流れ出すが、実にみごとなもので、子供はよい小遣いかせぎになる。これも三番バチぐらい抜けると、あとは田へ水を入れて、田バチというのをとる。