Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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えどまえのつり

江戸前の釣り

三遊亭 金馬

Lesen Sie 江戸前の釣り (えどまえのつり) von 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.910 Zeichen · 214 Bildschirme

Aozora Bunko

落語『目黒のさんま』で、秋の遠乗りに腹ペコの殿さまが、百姓家へはいって、老夫婦が食べるつもりのサンマの隠坊焼きをもらい受け、呑つづみを打って、

「さんまは目黒に限る」

というのも無理はないが、なぜか釣り師は、梅干しだけをいやがる。

梅干しをこわごわつける安楽寺

と、いう川柳がある。

菅原道真公、藤原時平の讒言によって筑紫博多の島へ流された。落ちついた先が安楽寺という寺で、流されるという言葉が船頭、舟乗り、釣り師にとっては禁句である。

すべての酸味は、魚が嫌うという。金魚鉢に梅干しを落としたら金魚が死んだ。これは梅干しのためであるとは責任が持てないが、ぼくも時化を食って命からがら帰ってきたことが四、五回ある。横浜から「中の瀬」へ行き、大時化にあった。一度でも時化にあったものでないとわからないが、細引きのような雨で「胴の間」にすわっていて、トモにいる船頭の顔が見えないくらいである。褌までぬれて、もしも舟がひっくり返ってはたいへんと、板子にからだをしばりつけ、少しでも船頭の手伝いと思って、舟にはいるアカ(水のこと)を、アカ取りでかい出していた。

富岡から川へはいって、まわり道をして帰ってきたが、普通の日は夕方までに帰るのを、その日は夜の八時か九時ごろになってしまった。