Japanische Klassiker mit Furigana
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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
Lesen Sie 江戸前の釣り (えどまえのつり) von 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.910 Zeichen · 214 Bildschirme
そこでぼくは、ヤマメとハヤを釣りにでる。
朝早く、暗いうちにひと流しして、帰ってめしを食って寝る。夕方、むくむく起き出して、手もとの見えなくなるまで釣る。帰って湯にはいり、酒を飲んで寝る。――そんな日課だったが、それでも嵯峨沢橋の一丁ほど上で、一尺というヤマメを釣り、魚拓に取って東京へ送ったこともある。
宿の主人と二人で、河原で友釣りをしているところへ、同じ釣り竿を持った人がきて紹介されたのが、「湯ヶ島館」の主人だった。その後この人は、メチールを飲んで亡くなったと聞いた。
ケガをしてから久しぶりで釣り竿を持って行くと、嵯峨沢館の主人も急逝されたという。ぼくよりも若い丈夫な人が、こんなによぼよぼのぼくより先に亡くなるのは、老生不定というものか。
嵯峨沢で忘れられないのは、大淵の尺バヤ釣りである。これも主人の形見になったが、嵯峨沢橋を渡って左下へ一丁くらい行ったところを大淵という。ここは名代の淵である。この淵に毎日、さつま芋を細かにしてまいておいて、三日目ぐらいにそのさつま芋を餌にしてウキなしで釣るのだが、針素は八毛という用心深さで、尺二寸五分、尺五寸の大バヤを十尾釣りあげた。