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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆしまもうで

湯島詣

泉 鏡花

Lesen Sie 湯島詣 (ゆしまもうで) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 62.004 Zeichen · 122 Bildschirme

Aozora Bunko

十

」と老いたる事をまじまじと言う。

これを聞くと叱るがごとく、

「これ庫の七戸前も嘗めた口で、何だい、その言い種は、こう源坊、若い中だぜ、年紀は取るもんじゃあねえの。ここに居る婆さんは、これでも仲じゃあ葛の葉といってその昔は売ったもんだ、ずうっとそれ、」

「止しねえな、見っともない、」と穏に微笑んで目を外した、もう仏に近いのである。

「旧の直で二朱ぐらいか、源坊、幾らだとかいったっけな、二両二分。」

「頭、三円、」といって件の鼻を仰向にして澄す。

「ああ、三両二分か、何でも二分という端だけは付いてると聞いたよ。そうか、三両二分か。ふ、豪儀なもんだ、ちょっとした碁盤より直が張ってら。格子戸で、二間なら一月分の店賃だ、可恐しい、豪傑な。」と熟々見ながら、うっかりしたか、下駄の肚で吸殻をとん。

源次慌しく、

「頭、」

「ほい、これは。」

十

「しかしどうも可恐しい気前だぜ。もっともあの蝶吉といやあ、いつかも客に連れられて中の植半へ行った時、お前、旦那がずッしり重量のある紙入をこれ見よがしに預けるとな、肯かない気だから、こんな面倒臭いものは打棄っちまうよ。まさかと思うから、うむ、可いとも大川へ流しッちまえ、といったが災難、仲店で買物をして、お前紙入は、というと、橋の上から打棄ったと言わあ。