Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆしまもうで
湯島詣
泉 鏡花
Lesen Sie 湯島詣 (ゆしまもうで) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 62.004 Zeichen · 122 Bildschirme
三十五
そして謂うに謂われない仔細があって別れたといって御覧、お前の恥にゃあならないから、よ、解ったかい。
いまにもう少し年紀でも取って、ちったあ分別がついて来ると、成程無理はなかったと、自分のしたことに気が付いて私の心も知れるから、体だけ大事にして軽忽をしないで辛抱しな。別れるといって見棄てやしない、蔭じゃあどこまでも思っている、」と神月もほろりとした。蝶吉は死んだ者のようである。
三十五
「悪いことはいわないから、その綿の入らないものを威張って着るのと、いつもいうことだけれど、これから暑くなって、氷の打欠をお飯にかけて食べるのと、それから無理酒を飲むのは止せ、よ、気を付けなけりゃ、お前今年は大厄だ。」
としめやかに言ったがふと心付いて、手を弛めた、
「酔醒か。寒くはないか。」
「いいえ、」と内端に小さな声で、ものを考えるがごとく蝶吉はいった。
「そうか、また冷えると悪いぜ。」
「ええ。」と仇気なく秘さず、打明けて縋り着くような返事をする。梓はこの声を聞くと一入思入って、あわれにいとおしくなるのが例で。
「体はもうすっかり良いのかい、」
「ええ、」
「お前は駄々ッ子で、鼻ッ端が強くって、威勢よく暴れるけれど、その実大の弱虫なんだから心配だよ、この頃は内で姐さんと喧嘩はしないか。