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Japanische Klassiker mit Furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

権力が図体できまる。その図体は年できまる。一つの子と三つの子を一緒の床に入れておけば、後者は前者を恐らく殺してしまうだろう。七つの子は九つの子にかなわない。十三の子が十五の子に勝てるかしら?

「しかしなんという失敬な奴だろう? 僕ばかりじゃない。みな困っているんだ。負けていると増長する」

とついで正三君は義憤にもえた。理はむろんこっちにある。出るところへ出れば文句はいわせないのだが、先方には図体と腕力がある。いわゆる『いじめっ子』だ。蛙にのぞむ蛇のような優勢を持っている。

その夕刻、食堂から部屋へもどる廊下で、

「おい、内藤正三位」

と照彦様が呼びかけた。堀口生のことで煩悶していた矢先、正三君はひどく不ゆかいに感じて、へんじをしなかった。

「正三位、きみはうそをついたぞ」

「…………」

「内藤君」

「はあ」

「正三位」

「…………」

「わかった。正三位が気に入らないんだね?」

「あたりまえです。若様までそんなことをおっしゃると思うと、僕は悲しくなります」

「冗談にいったんだ」

「…………」

「もういわないからおこるなよ」

「おこりゃしません」

「正三位は僕がわるかったけれど、きみはうそをついているぞ」