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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

それはもう平次が、三日も前にいったことです。

「すると、その相手の巣は何処でしょう、親分」

「路地の中だよ」

「ヘエ?」

「路地の中で俺達を見張っているのだ。屋根伝いに此処から行けるところ、――お静を引っ担いで、物干か二階から、――何の苦もなく滑り込める家だ。あの晩外であんなに見張っていたのに、お静をさらった曲者は姿も見せなかったじゃないか」

銭形平次は漸く必死の智慧を働かせ始めたのです。

折から雷鳴が近づいて、パラパラパラと疎に庇を打つ大粒の雨足と共に、凄まじい稲光りが格子戸の外からカッと眼に焼き付きます。

「あの家だ。親分、踏み込んでみましょう」

「急ぐな八。大江山が近いとわかれば、あとは相手にさとられないように、万に一つの間違いもない工夫をしなきゃ」

燃えつくような激しい緊張のうちに、平次はようやく氷の冷静を取り戻したのです。

「それじゃ何をやらかしゃいいんで?」

八五郎のもどかしさ、

「俺たちはやはり両国へ行くのだ。いいか、お前は湯島の吉を呼び出して、町内へ筒抜けに聴えるように、金太と巳之吉を集めるんだ、――夜討ちでも掛けるように繰り出して、両国橋のあたりで待っているがいい」