Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

八五郎はタガの抜けた桶のような、手のつけようのない馬鹿笑いをしながら入って来ました。

「何んというあいさつだ。もう少し顔の紐を締めて歩いたらどうだ」

「これで精いっぱいなんで。何しろ達者な女二人にさいなまれて、昨夜はろくに寝かされないんで、ヘッヘッ」

「どこの比丘尼長屋へしけ込みゃがったんだ、馬鹿々々しい」

「比丘尼長屋なんかじゃありませんよ。ちゃんと毛のある綺麗なのが二人、ズブの素人だ。呑んで食って、泣いたり笑ったり、謎々をかけたりジャン拳したり、とうとう夜が明けちゃったんで、ヘッ」

ガラッ八の八五郎は、お銀を送って御台所町のとある長屋、丁度平次の家の裏のあたりに住んでいる不思議な女世帯に上がり込み、引留められるままに夜と共に呑み明かして、今ごろボンヤリ平次の家へたどり着いたのでした。

「その面白かったということは――何しろ綺麗なのが二人でしょう」

「馬鹿野郎」

平次は一喝をくらわせました。

「でも親分、叔母さんはもってのほかの機嫌で寄りつけそうもないでしょう。仕方がないからあの女に、近いところに知合いはないかときくと、銭形の親分の家のツイ後ろに、お楽さんという懇意なのがあるというから、ツイ送って行く気になるじゃありませんか」