Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme
すまねえが年寄りは早く飯にして、お開きと願いたいね」
立て続けに大きいので五、六杯あおると、八五郎はもうトロリとして、チャブ台に両肘を乗せたまま、こんなことをヌケヌケというのです。
「この子はまア、私が邪魔だっていうのかえ」
三十男の八五郎を、まだ子供扱いにしている叔母は、一応ムッとした様子でした。こっちを向いて眼で拝んだ八五郎の顔が、思いのほか酔っていないのを見ると、ホッと安心した様子で、
「年寄りがいちゃ邪魔だろうから、私は一寸家へ帰って、夜なべの仕立物を持って来るよ。二、三軒油を売って来るかも知れないから、のんびりと話したいことを話すがいい」
そんなことをいいながら、夜食のお仕舞いを済ますと叔母は呑込み顔に出て行ってしまいました。
「八五郎親分、今晩は本当にどうかしていますよ。気の良い叔母さんだからいいようなものの、変に気をまわされたら、一体どうなさるつもり」
お栄はそういって、何本目かの銚子を絞ると、銅壺の湯加減の脈を見て、
「あ、熱ッ」
桃色珊瑚で彫んだような、可愛らしい耳朶に三本の指を持って行って、
「ほら、こんな」
などと八五郎の聊か不精髯の伸びた頬に触って見せるのでした。