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Japanische Klassiker mit Furigana

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ずいひつ みやもとむさし

随筆 宮本武蔵

吉川 英治

Lesen Sie 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.786 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

状態からも、衣食においては、さして困難はなかったろうと考えられる。

塚原、上泉といったような豪族は、たとえ城地を去っても、なお、多くの家僕や門下を従えて往来していた程だから、これは問題ではない。

問題は、短くも数年、長きは十年も二十年も、一定の住居も持たないで、廻国と武芸に精進している沢山な孤行の剣人たちである。

が、それにも、主君の命を帯びて、表面は牢人し、敵国の地理兵力の状態を探っているのもあるし、また特殊な使命をおびて歩いている者などには、それぞれ資力が背後にあるから、これも問題ではない。

まったく、何の背景もない、当時の武者修行にとって、唯一の生活方法は、やはり他人の合力と、指南の報酬が唯一だったに違いない。

戦国期の中層民以下の社会では、彼らがそうして生活して歩くには、最もいい状態だったことは事実であろう。

まず、武者修行たちにとっては、寺院が開放されていた。武士と寺院との密接な関係、また、武者修行の心的修養に、打ってつけた場所として、寺院はいつでも彼らの一泊の乞いは容れてくれたろう。

それから、足利中期以後の物騒な世態の反動として、庶民のなかに、百姓にいたるまでが武術を愛した。