Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lesen Sie 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.786 Zeichen · 278 Bildschirme
彼の短所と「独行道」のことば
人間が常に解決しようとして解決できない生死の問題に、その焦点があった。その究明の目的として、形に取っているものが、つまり彼の「剣」なのである。
彼の短所と「独行道」のことば
それにしても、彼の晩年の哲理だの、高潔な隠操生活などから推して、武蔵が、弱冠からすでに大成した聖者めかしていた人間とは、私も考えていない。
むしろ人なみすぐれた体力と意力の持主であったことから考えて、欠点や短所も多分にあったと観たほうが本当だろう。得て一道に没入してひたむきな人間は、社交的には、人あたりのごつい、我を曲げない、妥協しない、曲解され易い性情のあるものである。江戸幕府の一員と成ろうとして成れず、尾張の徳川家に仕官のはなしがあってまた成らず、その他の藩にも拠って志を展べようとしたがそれも果さず、五十七歳で初めて細川忠利の知遇を得たなどというのも、どこか世と折合わない性格の一証ではあるまいか。
その他にも、随所随時に、武蔵の言行や逸話などを検討してゆくと、かなり肌に粟を生じさせるようなふしもあるし、もし現代のわれわれの中にいるんだとしたら、ずいぶん交際い難い人だろうと思われる点もあるが、それは時代の道徳や社会性格などをも、よく考慮してみなければ、一概に彼の短所とも云いきれないことかと思う。