Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lesen Sie 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.786 Zeichen · 278 Bildschirme
家系
直木は、彼の後年の実証を挙げて彼の敵に対しての徹底、残忍、冷厳、野性ぶりを憎悪して数えたが、僕は反対に、そこへ武蔵への同情と興味を持つ。また、人間的完成への彼の努力をよけいに買う。
そういう家庭に育まれたせいと見るほかにないのは、もう一つ、武蔵のあれほどな遺文中にも、父母のことについては、一字も誌したものがない点である。十九句から成っている彼の座右銘「独行道」は、つぶさに見ると、まったく孤そのものである。孤の寂寥をいかに楽しむか、哲学するか、道徳するか、芸術するか、ほとんど生命がけでかかっている孤行独歩の生活の鞭だと僕は見るのである。
そのうちの一章
どの道にも別を悲しまず
などは、いかに彼がそれへの纏綿な愚痴を抱いている煩悩人であるかがわかるではないか。
家系
断っておくが、僕が、武蔵の史実は要約すれば、六、七十行に尽きるものしかないといったのは、どの書物も嘘や間違いを書いているという意味からではない。
著者の主観を読むならべつだが、単に、史料の参考に漁ってみるなら、その全部が、大同小異だからだ。小倉碑文、二天記、地誌類のうちの一部の記事あたりが原書で、あとはそれに後人の異聞や伝説が附加されているに過ぎないのである。