Japanische Klassiker mit Furigana
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せいねんのしさくのために
青年の思索のために
下村 湖人
Lesen Sie 青年の思索のために (せいねんのしさくのために) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.550 Zeichen · 203 Bildschirme
「即興詩人」の一節
」
これは非常に意味の深い言葉だと思います。
はじめての舞台で観客の顔が見えないというのは芸が未熟なためで、これはお話になりません。しかし、もう一度見えなくなるというのは、観客の目を超越して、自分の芸に自分の魂を打込んでいる境地、つまり自分と芸とが一枚になった境地だと思います。名人になるには、そこまで心境が深まらなければだめだ、というのがこの言葉の意味なのであります。
このことは、芸術以外のおたがいの仕事についても等しくいえることだと思います。周囲の人人の目付が気になるようでは、まだほんとうの仕事をしているとはいえません。ハンマーを握ったらハンマーに、鍬を握ったら鍬に、そろばんを握ったらそろばんに、自分の魂が吸いこまれて、無二無三に働くところに、いわゆる名人の仕事が出来るわけです。
「即興詩人」の一節
アンデルセンという人の書いたのを、森鴎外先生が訳された「即興詩人」という名高い本がありますが、その中に、つぎのような意味の一節があります。
「アントニオという少年が、毎日聖母マリアの像のまえで、まごころをこめて祈りの歌をうたっていた。その声が世にもまれな美しさであった。