Japanische Klassiker mit Furigana
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せいねんのしさくのために
青年の思索のために
下村 湖人
Lesen Sie 青年の思索のために (せいねんのしさくのために) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.550 Zeichen · 203 Bildschirme
悲運に処する道
林檎園の青年哲人
利害を超越し、世評にわずらわされず、一日一日をただひたすらに仕事の祭壇に奉仕して悔いざる心、これこそ人間をあらゆる職場において偉大ならしむ唯一至高の道ではありますまいか。
悲運に処する道
林檎園の青年哲人
東北地方の某農村で、六、七年前から林檎園を経営して見事な成績をあげている青野君という青年がいます。先年、私は、青野君をその林檎園にたずねて、渋茶のごちそうになりながら、つぎのような問答をとりかわしました。
「林檎園の経営をはじめてから、一番つらいと思ったことは何でしたか。」
「つらい? そうですね、労働をつらいなんて思ったら、まるで問題になりませんし……あ、そうそう、一度だけしみじみつらいと思ったことがありましたよ。それはこの仕事をはじめた最初の年、颱風におそわれたことです。私が二十三の時でした。」
「一度だけというと、その後は颱風の被害はなかったわけなんですか。」
「そりゃ、ありましたとも。被害は颱風が吹きさえすれば、かならずいくらかはあるんです。しかし、二回目からは、もうそれをちっともつらいと思わなくなったのです。」
「つまり、なれっこになったというわけですね。