Japanische Klassiker mit Furigana
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まぐろにいわし
鮪に鰯
山之口 貘
Lesen Sie 鮪に鰯 (まぐろにいわし) von 山之口 貘 (やまのくちばく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.107 Zeichen · 54 Bildschirme
歯車
玄関
まるで違った沖縄だという
それでも沖縄からの人だときけば
守礼の門はどうなったかとたずね
崇元寺はどうなのかとたずね
がじまるや梯梧についてたずねたのだ
まもなく戦禍の惨劇から立ち上り
傷だらけの肉体を引きずって
どうやら沖縄が生きのびたところは
不沈母艦沖縄だ
いま八〇万のみじめな生命達が
甲板の片隅に追いつめられていて
鉄やコンクリートの上では
米を作るてだてもなく
死を与えろと叫んでいるのだ
歯車
靴にありついて
ほっとしたかとおもうと
ずぼんがぼろになっているのだ
ずぼんにありついて
ほっとしたかとおもうと
上衣がぼろぼろになっているのだ
上衣にありついて
ほっとしたかとおもうと
もとに戻ってまた
ぼろ靴をひきずって
靴を探し廻っているのだ
玄関
呼び鈴の音にうなされて
あわてて玄関に出てみると
あるばいとなんですがと云うわけなのだ
まあ間に合っていますと断わると
ひとつでもいいんですが
買って下さいなのだ
またにして下さいと尻込みすると
見るだけだって
見て下さいなのだが
お金がないのでは見るのもいやなので
首を横にうち振ったのだ
かれは風呂敷包を小脇にかかえなおして
玄関を見廻していた