Japanische Klassiker mit Furigana
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まぐろにいわし
鮪に鰯
山之口 貘
Lesen Sie 鮪に鰯 (まぐろにいわし) von 山之口 貘 (やまのくちばく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.107 Zeichen · 54 Bildschirme
右を見て左を見て
告別式
かれの顔をのぞいては
まだかとおもったりしないではいられなかった
ところがどうにも仕方のないことがあって
ぼくはついかれに
金を借りてしまったのだ
そのかわりみたいにそれっきり
ごちそうの話がひっこんでしまって
金の催促ばかりが出てくるのだ
右を見て左を見て
ミミコのことを
おつかいに出すたんびに
右を見て左を見てと
念をおすのだが
家のすぐまんまえが通りになっている
あめりかさんの自動車の
往ったり来たりがひんぱんなのだ
通りを右へ行くと
石神井方面で
かれらの部落がその先にあるというのだ
左は目白廻りで
都心へ出るのだ
ミミコは買いもの籠をかかえて
いつでもそこのところで立ち止るのだが
右を見て左を見てまた右を見て
それからそこの通りを
まっすぐに突っ切るのだ。
告別式
金ばかりを借りて
歩き廻っているうちに
ぼくはある日
死んでしまったのだ
奴もとうとう死んでしまったのかと
人々はそう言いながら
煙を立てに来て
次々に合掌してはぼくの前を立ち去った
こうしてあの世に来てみると
そこにはぼくの長男がいて
むくれた顔して待っているのだ
なにをそんなにむっとしているのだときくと
お盆になっても家からの