Japanische Klassiker mit Furigana
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まぐろにいわし
鮪に鰯
山之口 貘
Lesen Sie 鮪に鰯 (まぐろにいわし) von 山之口 貘 (やまのくちばく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.107 Zeichen · 54 Bildschirme
弁当
竹林とその点景
蜘蛛の巣をはらいのけ
振り廻してははらいのけて
未明の途を町の駅へと急ぐのだが
日暮れてはまたすてっきを
振り廻し振り廻し村に帰って来るのだ
ある日ぼくは東京の勤務先に
すてっきをおき忘れて帰って来た
女房から言われてふりむいて見ると
脱ぎ棄てたばかりの鉄兜に
煤色の蜘蛛がしがみついているのだ
弁当
改札口の行列のなかにしゃがんでいて
弁当ひらいている眼の前に
青んぶくれの顔が立ち止まった
ごはんの粒々にくるまった
一本の薩摩芋を彼にあたえて
食べかけているところへまた立ち止まった
戦災孤児か欠食児童なのか
霜降りの服のがふたりなのだ
一本づつあたえるとひったくるようにして埃のなかへ消え失せた
食べかけるとまた止まった
青んぶくれの先程のだが
見合わせたはずみに目礼を落してそのまま彼はそれてしまった
そこで僕はいそいで
残りのものを食べおわった
思えばたがいに素直すぎて
みすぼらしくなったのか
敗戦国の弁当そのものが
ありのままでも食い足りないのだが
竹林とその点景
竹林をひと廻り廻って見て
買い手の男はこう言った
一把が二十両
百把とみつもって二千両だと
そこで話はすぐにきまった
老婆はその手に初めての重い