Japanische Klassiker mit Furigana
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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.404 Zeichen · 307 Bildschirme
ゴングは、「ちくしょう! うるさいネズミめ!」とつぶやきながら、ぐっと、水の中へもぐりました。頭を水の中に沈めてじっとしていますと、ネズミどもは息ができないので、ゴングの頭をはなれて、水面に浮きあがり、そのへんを泳ぎまわるのです。
しかし、ゴングのほうでも、いつまでも、もぐっているわけにはいきません。息がくるしくなって、ひょいと頭をあげると、ネズミどもは、待ってましたとばかり、またしても、ゴングの顔や、頭へ、泳ぎついてきます。そして、耳や、鼻や、くちびるを、ひっかいたり、かみついたりするのです。
ゴングは、なんども水にもぐって、ネズミをはらいのけましたが、いくらやっても同じことなので、もう、あきらめてしまいました。五ひきのネズミを頭にのせたまま、泳いでいます。
ふと気がつくと、防空壕のてんじょうからさがっているはだか電球が、水面とすれすれになっていました。もうてんじょうと水面のあいだは、六十センチほどしかありません。いつのまにか、それほど水かさがましていたのです。
しばらくすると、そのへんが、みょうな色にかわりました。電球が、水につかってしまったからです。