Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
私達もたまらなくなってウァッハッハと笑った、ウァッハッハはクーロアールに反響して、ゴーンと陰気に木魂をかえす、と、エコーにつれて、夏の短か夜は白ら白らと明けかかる、もう午前五時であった。なだらかなフィルンはもういつのまにか足もとになった。
「●グロース・シュレックホルン頂上よりグロース・ラウテラールホルンを望む」のキャプション付きの写真
●グロース・シュレックホルン頂上よりグロース・ラウテラールホルンを望む
もうフィンシュテラールホルンはシュトラールエックの尾根の上に、錐みたいに屹えていて、そしてその左に落すアウトラインが、薄紅く光りだした、と思うと殆んど同時に、オックスや、そのアレトの後ろに、頭だけ見えるグリューンホルンにも、さっと朝日が反射した。私達が一様にグレッチェルグラスをかけたのは、それから間もないことで、朝の日の溶け込んだ蒼空の下に、一面に真っ白な楯をついたクーロアールを攀じ登るには、それ無しには眼がちらちらして、我慢にも歩けなかった。
頭の上には、雪の禿げた山稜が仰がれる、そのギザギザに崩れ落ちた岩の裾から、末広がりに此のクーロアールが辷っている、その間々には、急な岩角が真黒に背を出して、取っ付けそうな斜面を、いくつにも距てておる、私達は、ヘッスラーの意見で、ずっと右寄りに、グロース・ラウテラールホルン