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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶっきょうじんせいとくほん

仏教人生読本

岡本 かの子

Lesen Sie 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.886 Zeichen · 246 Bildschirme

Aozora Bunko

二十年間それを続けました。そこで老婆が思うのには、もうあの禅僧もかなり修業が積んだであろう。一つ試してみよう。老婆はどんなメンタルテストをしたかと言うと、自分の腰元の中でも、年頃で一番美人の女を選びまして何やらそっと命令け、かの禅僧の修業している庵室へ行かせました。

若い腰元は庵室を覗いて見ますと、かの僧は室の中央に静かに坐禅を組んでいました。そこへずかずかと寄って行って彼女はいきなり禅僧にもたれかかり、「あなた、こうして、どんな気持ち」と言いました。すると僧は、顔色一つ動かさず、「枯木寒巌に倚る、三冬暖気無し」と言い放ちました。「まるで枯木が冷え切った岩に倚りかかったようなものさ、寒の真最中吹き曝しの気持ちだ」というわけです。

若い腰元は、試験も済んだので、老婆のところへ戻って行き、僧の一件を報告しました。禅僧の謹厳な様子に、感心すると思いの外、老婆は大変怒りまして「思いの外俗物の僧を永らく優待していた。わたしは見込み違いをしていた」と言って、その僧を追い出し、住まわしていた庵室まで穢らわしいと言って焼き払いました。

この話は、「婆子焼庵」(禅の本で五燈会元というのに書いてある老婆が庵を焼く話)という題で、禅家の方の公案(禅宗の師匠が弟子に与えて修業させる試験の宿題)になっていまして、なかなか研究がむずかしい