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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶっきょうじんせいとくほん

仏教人生読本

岡本 かの子

Lesen Sie 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.886 Zeichen · 246 Bildschirme

Aozora Bunko

第三〇課 愛・憎

彼は主人の好意がむしろ迷惑だったでしょう。主人の慈悲は彼にとってむしろなくもがなの邪魔だったでしょう。

それにもかかわらず、主人は自分が慈悲を行っていることに満足を感じていたでしょう。自分の「志」を立てることばかり考えていた主人は、それがために相手が、どんな不自由や迷惑を感じているかに気がつかなかったのです。つまり自己満足、利己主義の慈悲とはこういうことなのです。

有難迷惑の好意についても一ついえば、某外国に一百六十歳近い長寿者がありました。皇室ではそれを嘉せられ、召し上げられて飽衣美食でもてなしました。長寿者はたちまち死にました。粗食故に長寿していた生命が、美食に遇ってたちまち破損してしまったのだそうです。

要するに本当の慈悲とは、相手の立場や本質を考え、自分の慈善的感情本位でない施行において本然の達成が遂げられるのです。

第三〇課 愛・憎

愛しようと努めたとて、なかなか愛し得るものではありません。愛は花のようなものです。ひとりでに心の中に咲かなければならないものです。花は温かい季節に多く咲きます。心の季節の温かい人は愛の花を多く心に持つわけです。