Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme
「ほんとに、おかわいそうでございますよ、まだお若いのに、なんという無分別でございましょう」
「どこの人じゃ」
「宿帳には、京都三条下る……何とか書いておいででござんした。おお、あの、遺書もちゃんとしてありました、昨晩のうちに認めておいたものと見えて、お室の床の間に二通並べてありました」
「遺書にはなんと書いてあった」
「お役人衆がおいでになり、手前共主人も立合いまして、封を切って見ますると、お二人は、夫婦ではないのだそうでござります」
「夫婦ではない……」
「はい、親戚同士とか、いとこ同士とか申すので。それにはいろいろの縁が絡んでいるというのでございますよ。女のお方は伊勢の亀山にお実家がおありなさるとやら。どうも、ただの色恋ばかりではないらしゅうございます」
竜之助が食事を終っても、女中は調子に乗って話し込んでしまいます。
「その遺書の中には、男の方のお妹さんが都の島原へお売られなすったとやら。御承知でもございましょう、島原は色町でござりまする」
「うむ」
「それをたいそう悲しんで、家のつぶれたのは不運と諦めもするが、妹の身が不憫じゃと、それを細々と書いてお詫びに致してありましたそうな」