Japanische Klassiker mit Furigana
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「しなゆうき」
支那游記
Lesen Sie 支那游記 (「しなゆうき」) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.859 Zeichen · 105 Bildschirme
三 廬山(上)
実際又甲板にいても、ちゃんと陸地は見渡せたのである。私は妙に思ったから、護摩かそうとした意志を白状した上、船長にその訣を尋ねて見た。すると船長は笑い出した。
「それは小杉さんの来られた時はまだ水が少かったのでしょう。漢口あたりの水面の高低は、夏冬に四十五六呎も違いますよ。」
三 廬山(上)
若葉を吐いた立ち木の枝に豚の死骸がぶら下っている。それも皮を剥いだ儘、後足を上にぶら下っている。脂肪に蔽われた豚の体は気味の悪い程まっ白である。私はそれを眺めながら、一体豚を逆吊りにして、何が面白いのだろうと考えた。吊下げる支那人も悪趣味なら、吊下げられる豚も間が抜けている。所詮支那程下らない国は何処にもあるまいと考えた。
その間に大勢の苦力どもは我々の駕籠の支度をするのに、腹の立つ程騒いでいる。勿論苦力に碌な人相はない。しかし殊に獰猛なのは苦力の大将の顔である。この大将の麦藁帽は Kuling Estate Head Coolie No* とか横文字を抜いた、黒いリボンを巻きつけている。昔 Marius the Epicurean は、蛇使いが使う蛇の顔に、人間じみた何かを感じたと云う。