Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
どの顔さげおめおめ都へお帰りになれようか」
「…………」
「おそらくは、慕蓉をたよって、朝廷への帰参をとりなしてもらおうというお腹なのでしょう。ところが、その慕蓉は早や青州城を捨てて、今夜あたりは、首になるか、あるいは、都へ落ちんと、野を逃げ惑ッていることでしょう。そのほうは、おあきらめなされたがよい」
「ば、ばかなッ。いい加減なことをいえ。いいかげんなことも程々に」
「いや、あなたのつれて出た精兵も、あらましは軍師呉用の八陣の計に落ちて、そっくり捕虜にされている。その旗、その城兵を巧みに使って、今夕の宵闇にまぎれ、こちらの秦明、花栄そのほかの部隊が、城中へなだれ込み、一気に青州城を内から占領する手順になっているのです。……ま、事実を待ちましょう。やがて火の手が揚がるはずですから」
宋江の言は、嘘ではなかった。
青州はその晩に陥ちた。炎々たる城頭の火柱は、郊外十里の野づらを染めて夜もすがらな城内の人声が、赤い雲間に谺している――
「炎の下から、獄中の孔賓と孔明の二名は無事に救い出しました。また奉行慕蓉の一家は、みなごろしにいたし、あとは領民の混乱ですが、目下、それを鎮撫中であります」