Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

Lesen Sie 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 240.656 Zeichen · 478 Bildschirme

Aozora Bunko

てみたところで、肝腎の道場のその秘密を嗅ぎ出さずに命を落してしまったんでは結句犬死なんです。ひょっくり上方からやって来た工合から言っても、人夫を入れて変な真似をするあたりから察しても、どうやらあいつ只の鼠じゃねえと思いますんでね。なまじあッしなぞが飛び出すよりも、こういうことこそお殿様が肝馴らしには打ってつけと存じまして、実あ首長くしながら毎日々々お帰りをお待ち申していたんでごぜえますよ」

「なるほど喃。話の模様から察するに、いかさま何ぞ曰くがありそうな道場じゃ。いや、この塩梅ならばなかなかどうして、江戸もずんと面白そうじゃわい。では何じゃな、源七とやら申す棟梁は、いまだに止め置きになっておるが、まだ首は満足につながっておると申すのじゃな」

「そうなんでごぜえます。殿様がお帰り遊ばさねえうちに、バッサリとやられてしまったんじゃ、折角お待ち申してもその甲斐がねえと存じましたんで、毎日々々気を揉みながらこっそり乾児共を容子探りにやっておりましたんですが、今日もトントンカチカチと金槌の音がしておったと申しましたゆえ、大工の方は仕事が片付かねえ模様なんです」