Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にちりん
日輪・春は馬車に乗って 他八篇
横光 利一
Lesen Sie 日輪・春は馬車に乗って 他八篇 (にちりん) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.787 Zeichen · 177 Bildschirme
」
「爾は何故に我をとめるか。」
「我は爾を欲す。」
卑弥呼の顔は再び生々とした微笑のために輝き出した。そうして、彼女は反耶の肩に両手をかけると彼にいった。
「ああ、われを爾の宮にとどめよ、われの夫は死体である。」
「旅の女、われは爾を欲す。」と反絵はいって彼女の方へ迫って来た。
卑弥呼は反耶に与えた顔の微笑を再び反絵に向けると彼にいった。
「我は不弥へ帰らず。われは爾らと共に耶馬台の宮にとどまるであろう。爾はわれのために、我に眠りを与えよと王に願え。我は数夜の眠りを馬の上に眠っていた。」
「兄よ。この部屋を去れ。」と反絵はいった。
「爾の獲物は死体である。爾は獲物を持って部屋を去れ。」と反耶はいった。
卑弥呼は二人に挾まれながら反耶の肩を柔く入口の方へ押していった。
「王よ。我に眠りを与えよ。眼が醒めなば我は爾を呼ぶであろう。」
「不弥の女、われも呼べ。兄が爾を愛するよりも我は爾を愛す。」
反絵は肩を立てて王を睨むと部屋の外へ出て行った。
「女よ眠れ、爾の眼が醒めなば、われは爾のためにこの部屋を飾らそう。」
反耶の卑弥呼に囁いた声に交って、部屋の外からは、高く反絵の銅鑼のような声が響いて来た。