Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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まつのみさおびじんのいきうめ

松の操美人の生埋

三遊亭 円朝

Lesen Sie 松の操美人の生埋 (まつのみさおびじんのいきうめ) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.963 Zeichen · 176 Bildschirme

Aozora Bunko

山「そんな話も聞いたが、そうかも知れねえ」

馬「これはどうも情ない、日本へ帰れそうもない、だから私ゃア釣は嫌いだというに、無理に来い/\と仰しゃって、何うかして日本へ帰れるようにして下さい」

山「今更そんな愚痴をいっても仕方がねえ、一体まア此の土地が何処の国だか分らんから、だがたんと流されやアしめえと思うが、上総房州の内なれば宜いが事によったら伊豆の島辺りかも知れねえ、まだ/\それなれば旨えが」

馬「旨くも何ともありません、流されたのも長い間で、実に私はどうも何とも彼ともいい様のない、生体も何もございません、残らず食ったものは吐いたから最う腹の中は空っぽうでひょろ抜けがして」

山「まア此処へ上んなよ」

馬「上れません、動けません」

山「違えねえ、縛ってあるから」

と山三郎は馬作を縛り附けた帯を解きまして、

山「さア立ちねえ」

馬「足もなにも利ません」

山「確かりしねえ、最う波も風もありやアしねえ」

と山三郎はひらりっと陸地へ揚ったが、此の土地は何国かは知らず若し人家もなくば、少し浪が静になったから帰ろうという時に船がなければならんから、命の綱は此の船だ、大切と心付いたから、疲れて居るが十八人力もある