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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme

Aozora Bunko

店火鉢を離れて立ったのは、お妻という土手一番の評判娘でした。十九というにしては少し老けて居りますが、地味な袷にこればかりは燃えるような赤い片襷、いずれかと言えば淋しく品の良い顔立ちで、口の悪い素見の客などは、「ヘエ、こいつは大した玉だ。昼三の太夫よりは此方が光って居るぜ」などと、お座なりを言って通り過ぎるのが度々のことです。

「お妻坊、相変らず綺麗だなア、お前が土手に居るんで、仲町は火の消えたようだって言うぜ」

「あら、親分、御冗談ばっかり」

打つ真似をした手をそっと引込めて、パッと赤くなると言った、初心さがたまらない魅力でした。

「ところで、今日は銭形の親分をつれて来たが昨夜の髷切りの一件を詳しく話してくれないか」

「でも、私、何にも知らないんですもの」

「知ってるだけで宜いよ。三人の武家に気のつかないことでも、側に見ていたお前には気のついた事が沢山あった筈だ」

平次は八五郎の後ろから、穏かな調子で――が退引ならぬ問いを投げかけました。

「あの、何んにも気が付きませんが――」

三人の武家に見えないことが、この十九の娘に見える筈もあるまい――、平次はフトそんな心持にもなりましたが、